協同組合とは
1844年、イギリスのロッチデールという小さな町に、職工さん28人が「ロッチデール公正開拓者組合」の店を作りました。当時イギリスの労働者は、産業革命のあおりをうけ低い賃金と高い物価、悪質な商品に悩まされていました。彼らは何とか苦しい生活からのがれようと考えた末、1人1ポンドずつのお金を出し合って、安心して利用できる自分たちの店を持ったのです。このお店が生協のはじまりで、この時決めた運営原則は「ロッチデールの原則」として世界中の生協の中で今も受け継がれています。
日本では1900年に産業組合法が出来、それに基づく協同組合が各地に誕生しました。
協同組合は、「一人は万人のために、万人は一人のために」という協同組合の父であるドイツのライファイゼンが唱えた合言葉があります。
これは、仲間がお互いに助け合い、力を合わせ、幸せになろうという「協同組合精神」がもとになっています。 (相互扶助の精神)
協同組合と株式会社
協同組合と株式会社は根本的に違いがあります。
株式会社は株の所有者、つまり株主によって構成されています。株主は、その株式によってより高い配当を受けることが目的です。その会社の製品を使ったり、施設を利用することが目的ではありません。このため、株式会社の顧客は不特定多数です。
これに対して、協同組合は、組合員は出資しますが、その配当が目的ではありません。出資は協同活動を行う元手です。協同組合は事業の利用者と出資者が同一人です。組合員は組合の事業を利用することによって、自らの生産や生活を向上させるために、協同組合をつくっています。
運営方法も大きな違いがあります。株式会社の株主総会での議決権は持っている株が多いほど強いという仕組みです。これに対して協同組合は出資の多い少ないに関係なく1人1票という仕組みになっています。株式会社は持ち株の数によって決まるのに対して、協同組合は文字通り組合員の総意によって決まる平等な「人の結合体」です。
協同組合は協同・相互扶助を原理にしています。資本主義社会の経済原則は市場での競争で、弱肉強食の論理です。協同組合は、こうした資本主義社会にあって、人間尊重と社会的公正の実現という理想を持った運動体です。そのため協同組合の行う行為は、独占禁止法の適用除外となっています。
このような協同組合のあり方を特徴づけるものとして、協同組合原則があります。これは、森林組合、JA、漁業協同組合、生活協同組合だけでなく、世界の協同組合に共通したものです。
協同組合と株式会社の違い
| 協 同 組 合 | 株式会社 | |
| 組 織 者 | 農業者、漁業者、森林所有者、勤労者、消費者、中小規模の事業者など | 投資家、法人 |
| 根 拠 法 | 農業協同組合法、水産業協同組合法、森林組合法、中小企業等協同組合法、消費生活協同組合法など | 商法 |
| 組織者の名称 | 組合員 | 株主 |
| 事 業 | 組合員および会員のために最大の奉仕をすることを目的とし、事業は根拠法で限定されている | 商法で事業は限定されていない |
| 利用者 | 組合員 | 不特定の顧客 |
| 運営方法 | 1人1票制 (人間的平等による民主的運営) |
1株1票制(株を多く持つ人が支配) |
| 目 的 | 組合員の仕事(農業)や生活を守る(営利が目的でない) | 営利を目的とする |